禁煙の困難な理由

1.身体的依存

 喫煙はニコチンに対する薬物依存症です。ニコチンは様々な薬理作用を持っているために、ニコチンの血液中の濃度が低くなると禁断症状がおこり、肉体的苦痛が起きます。すなわちたばこを吸うと眠気さましになったり、気持ちを落ち着ける作用があり、快感を覚えますが、たばこを吸わずにいると集中困難になったり、いらいらしたりするようになります。

2.心理的依存

人は毎日いろいろな習慣を持って生活しています。食事や会話などの行動により快感をあったり、ストレスを解消したりしています。喫煙は習慣の一つであり、手軽に快感を得たり、ストレスを解消する手段であったりします。そしてこの習慣が喫煙者では生活の中でなくてはならないものになっています。


禁煙するために障害になるのは上記の身体的依存と心理的依存によるものですが、心理的依存は意思の力により、克服する事はそれほど困難ではありません。しかし、自分の意思とは関係なくおこってくる身体的依存による肉体的苦痛はなくす事が出来ません。この肉体におこってくる苦痛が禁煙を困難にしている大きな理由です。禁煙できない理由は意志が弱いからではなく、ニコチンの薬理作用によるものが大きな要因となっています。

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